夏場の現場には熱中症のリスクがあり、作業員の健康を守るために対策を打つことが法律でも定められています。様々なリスクを数値化し、対策が行われることで基準を満たします。気温が高くなり暑さが辛いなら薄着になれば良いと安易に考えてしまいがちですが、現場では作業員を守るために作業着の着用が義務付けられているケースもあります。例えば身体に付着すると火傷など負う可能性のある薬品を取り扱っていた場合でも、厚く丈夫な布の衣服の上からならばダメージを最小限に食い止めることができます。

その一方で熱中症とのリスクのトレードオフとなり、あまりにも気温が高くなる日には作業を中止せざるを得ないこともありました。それらの問題を解決するために登場したのが空調服で、安全性と快適性を両立することに成功しました。スマートフォンなどにも使用されているモバイルバッテリーを電源に冷却ファンが作動して、エアコンのように外部のフレッシュエアーを取り込みながら内部の熱を放出します。製品によっては夏場でもわずかに寒さを感じるまでの冷却性能を誇っており、着用すれば熱中症の発生を皆無にできます。

そんな空調服ですが、かつては男性向けの製品ばかりで、女性が使用するには問題が生じることがありました。サイズが合わずに空間ができてしまうと冷却の能率が大幅に低下し、熱中症のリスクが高まる懸念がありました。そこでここ数年で増えてきたのが女性用の空調服で、現場で活躍したい女性にとって大きな後押しとなりました。